変形性関節痛症の治療法
変形性膝関節症には、保存療法と手術療法の2つの治療法があります。薬を投与したり、リハビリをしても効果がない場合は、手術療法も視野に入れなければなりません。
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減っているので、それを元に戻す事は不可能です。しかし、痛みをやわらげ、自由に歩き回る事が出来るように機能を回復する事は可能です。
◆保存療法◆
<基礎療法>
変形性膝関節症は生活習慣が原因で起こる場合が多いです。その場合は適度な運動や食生活の見直し、減量による肥満の改善などは効果があります。
<薬物療法>
鎮痛薬の内服や外用、座薬、関節内注入などで痛みをやわらげます。
<物理療法>
患部を保温したり冷却したりすることで痛みや炎症をやわらげます。激しい痛みや腫れにより、患部が熱を持っている場合は、冷却して下さい。痛みが慢性的な場合は、温めて血行を良くする方が効果的です。
<装具療法>
足底板やサポーターなどで膝関節をある程度固定し、膝の摩擦や衝撃などを抑えます。
◆手術療法◆
変形性膝関節症のほとんどは保存療法で症状を改善することが出来ます。しかし保存療法ではどうしても効果が表れない場合、手術療法を行います。ただし、手術療法でも永久的に改善するわけではありません。
<関節内廓清術>
関節鏡を使用して半月板や関節軟骨、骨棘などを切除したり整えたりする手術です。
<高位脛骨骨切術>
O脚変形が進んでいる場合は、手術によって膝をX脚気味に矯正し、関節内側の負荷を減らすことで痛みを取り除きます。実際には、脛骨を切って金属などで膝をX脚気味に固定します。
<人工関節置換術>
悪くなってしまった関節を、金属やプラクチック、セラミックなどで作られた人工関節と置き換える手術です。